患者さんに一番に寄り添う「看護師」

患者さんに近い存在だからこそ
患者さんへの診療や治療を行うのは医師ですが、患者さんが治療に対してポジティブな気持ちをもって取り組めるかは看護師次第です。現在の病状やそれまでの経過、治療法や患者さんの精神状態を確認しながら、患者さんの価値観を尊重しつつ、本人だけではなくご家族へのケアもしていくことになります。これらの役割を果たしていくことによって、患者さんとご家族にとって看護師は精神的な支えとなります。
そのため、無事に患者さんが退院することになれば直接感謝の言葉をもらうことができるでしょう。治療中の段階でも、ちょっとした気遣いが患者さんにとって不安を取り除く大きなきっかけになるかもしれません。そうしたときにも、あなたが担当でよかった、などの言葉をかけてもらえることがあります。最初は不安そうだった患者さんがだんだん笑顔を取り戻し、直接感謝の言葉をかけてもらえるのは看護師にとって大きなやりがいにつながります。
また、病気が進行していくなかで患者さんは身体能力が低下していきます。食事が飲み込みづらくなったり歩行が困難になったりなどその症状は様々ですが、患者さんにとっては今まで普通にできていたことができなくなってしまうのですから、当然大きなショックを受けることになります。しかし、あきらめずに治療やリハビリを続けることでやれることが増えていくケースもあります。患者さんを一番近くでみているのは看護師ですから、その経過をみることができるのは大きな喜びとなります。治療やリハビリには辛く感じる瞬間も多いですが、このように喜びを感じる瞬間もあります。苦しいことも嬉しいことも、患者さんと二人三脚で歩みながら分かち合えることが、看護師としての存在意義であり、やりがいにつながります。
危機を救い目標を達成する
病院で働く職業の中でも一番患者さんに近いポジションですので、患者さんに変わったことがあればすぐに気づくことができます。なにか異常があった際にいち早くそれに気づき、医師へ報告することで病状の悪化を防ぐことができたときには、とても誇らしい気持ちになることでしょう。
また、病院では多くの医療スタッフが働いており、それぞれの専門分野で力を発揮しながらチームとして医療を提供していくことになります。患者さんの命を救い治療に導くというのが共通の目的になりますが、その中で看護師ができることはなにかを考えながら働いていくことによって、多くの知識やスキルを身につけることができます。様々な医療スタッフと関わることで見識が広がり人間的に成長をすることもできます。大きな困難にもチームとして立ち向かって乗り越えるという達成感を味わうことができるでしょう。